【お金の悩み相談vol.2】50代からでも間に合う!老後資金の不安を減らす「資産形成の始め方」

お悩み相談

「もう50代、老後まで時間がない…貯金だけじゃ不安だけど、今さら投資って大丈夫?」

そんな不安を抱える方から相談を受けました。今回はリアルな相談事例をもとに、50代からの老後資金づくりに悩む方に向けて、「今からでも間に合う貯め方・増やし方」をわかりやすく解説します。
投資未経験でも始められる方法や、退職金・住宅ローンとの付き合い方、安心のための資金計画など、“これからの10年”を見据えた資産形成の具体策をお届けします。

ケース紹介|相談者プロフィール

  • 年齢:50歳(女性)
  • 家族構成:夫(55歳/再雇用)と2人暮らし(子どもは独立)
  • 居住地:首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)
  • 月収(世帯手取り):約30万円
  • 住居:持ち家(住宅ローン残15年)/月9万円+年2回ボーナス払い
  • 貯金額:約2,000万円(退職金含む)
  • 趣味:旅行
  • 投資経験:なし

📌 相談のきっかけ
夫が早期退職を選び割増退職金を受け取ったが、再雇用後は収入が大幅に減少。
ローンが残り15年ある中で、「このまま現金貯金を行うだけで本当に大丈夫?」という老後資金への不安から、資産運用の必要性を感じ始めた。


そもそも50代夫婦の老後資金はいくら必要?シミュレーションで見える現実

まずは「将来どれくらいの資金が必要なのか?」を明確にすることで、どのような対策が必要か見えてきます。ざっくりでよいので今回の相談者のケースをもとにシミュレーションしてみましょう。

💰 生活費シミュレーション

夫婦2人の生活費を月25万円とし、想定期間を65歳〜85歳の20年間とします。

この場合に必要な金額は、約6,000万円(25万円×12か月×20年間)と算出できます。

📉 年金見込み額

次に、公的年金を月20万円程度(世帯合計)受給可能と仮定すると・・・
⇒ 毎月 約5万円の貯金の取り崩しが必要だとわかります。
⇒さらに85歳までの20年間で考えると、年間60万円×20年=約1,200万円の資産取り崩しが必要!?になりそうです。。。

🏠 住宅ローンの残債

加えて、相談者には約1,500万円(残15年)が残っているということですから、85歳までに少なくとも1500万円+1200万円=2700万円が必要ということがわかりますね。

💰 毎月の必要貯金額

上記の情報を考慮すると、老後のために必要な金額は約700万円と計算できます。
※計算式:2700万円(85歳までに必要な金額)-2,000万円(現在の貯金額)=700万円

旦那様が55歳とのことなので、労働収入期間を残り10年とし、

700万円÷10年÷12か月=58.3333≒6万円/月という計算になります。

毎月の手取りが約30万円、ローンが約9万円とすると残り21万円の中から生活費と貯金を行う必要があり、かなり厳しい状況です。

将来に向けた貯蓄方法(案)

この場合、将来に向けて次の3つのどれかの方法で貯蓄を行う必要があるかと思います。

①生活費を切り詰め現金貯金(月6万円)を行う。

②これまで以上に労働することで収入を増やし、現金貯金(月6万円)を行う。

③現金貯金ではなく、投資を行うことで700万円の貯蓄を行う。

少なくとも700万円という計算結果ですから、緊急時や予想外の出費に備えてもう少し蓄える必要があります。また、老後の楽しみのために旅行など行くこともあると思いますので、約1,000万円程度は貯蓄することを目標にしたほうが良いでしょう。


どうやって10年で1,000万円貯めるのか

私がこの状況なら間違いなく投資を選びます。もちろん、リスクはありますが10年で1,000万円であれば十分に貯蓄可能な範囲だと思います。

ただし、攻めの投資ではなく守りの投資を行う必要があるでしょう。

守りの投資の代表例としてインデックス投資や債券が挙げられます。

もし、私が相談者の状況だったらどのように投資するかを次の章でお伝えしたいと思います。

※インデックス投資をご存じない方は別記事としてまとめたので、良かったらご覧ください。

50歳から10年で1,000万円貯めるための具体的な方法

相談者の状況ですと、ハイリスクな投資方法はまず絶対に選んではダメです。

となると、国債やインデックス投資あたりが選択肢になり得ます。

投資未経験でかなり不安ということなので、2,000万円の貯金を以下のように分散して管理する方法が良いと思います。

・生活防衛資金:500万円

・インデックス投資:1000万円

・日本国債(10年):500万円

早期退職金が2,000万円あるというのはかなりの強みになります。ただし、もちろん一括でインデックスに入金というわけではなく、月に20万円ずつ入金しドルコスト平均法で積み立てていく必要があります。

また、相談者は現在パートとして働いているとのことですが、体調に不安がなければしばらくは労働時間を増やすことも検討したほうが良いでしょう。

収入を増やし入金力を上げれば、その分早く資産形成も可能ですので、可能な限り働き労働収入を得たほうが良いでしょう。

ただし、投資はあくまでも余剰資金で行うべきですので、通常通りの日常を過ごしつつ余ったお金はすべて投資に回すというスタイルの徹底をしましょう。

10年後の資産額はどれくらいになりそう?

10年間、資産を運用した場合をシミュレーションしてみましょう。

条件は次の通りです。

・インデックス投資の年利:3%

・日本国債の年利:0.7%

・積立期間:10年間

・月の入金額(インデックス):20万円

インデックス投資を行い、10年後にもらえる金額は17,475,928となります!(元金:14,880,000)※最初の4年で退職金から20万円+労働収入から4万円を毎月入金し、残りの6年で4万円を入金し続けた場合

これに、生活防衛費と日本国債が加わりますので約2,730万円となります。

※日本国債は30万円程度増加する想定です。

このシミュレーションであれば、金額的には問題なさそうですね!

※以下サイトでシミュレーションできるため、気になる方は自分の初期投資額や毎月の積立金額を入力し、確認してみてください。

シミュレーションサイト:つみたて(積立)投資シミュレーション | 投資信託なら三菱UFJアセットマネジメント

アドバイスまとめ|10年間の“守りと攻め”をバランスよく

10年後に約2,700万円の資産が必要となる場合、純粋な現金貯金だと毎月6万円の貯蓄が必要となる計算になるのですが、投資で増やすとなると月4万円でよいことがわかりますね。

また、今回の記事では詳しく記載していないのですが積立NISAとして資産運用をすることで非課税となるため、かなりお得に資産形成ができるはずです。

✅ポイント

  • 50代からでも、資産形成は可能ですが、ポイントは“守りながら増やす”視点が大切
    • 生活防衛資金はきちんと確保
    • インデックス投資+債権の運用で手堅い投資
    • 体力に余裕があれば、あと数年は働くことで入金力を上げて資産形成を加速
  • 無理のない家計管理+税制優遇制度を活用した長期積立投資で対策

※ただし、投資であるためリスクも伴います。積立時のシミュレーションで進むことは良いのですが、定期的に問題ないか投資方針の見直しを行いましょう。


まとめ|50代からでも間に合う。今こそ“お金の不安”に向き合うとき

貯金2,000万円あるとはいえ、住宅ローンや年金の不足分を考えると、今すぐ動くことが将来の安心につながります。

  • つみたてNISAで税金を抑えながら資産形成
  • 家計の見直しで“守り”を固めつつ、投資で“増やす”戦略を
  • 旅行など趣味も楽しみながら、バランスの取れた暮らしを目指しましょう

「老後に向けた50歳からの投資はもう手遅れ?」──そんなことはありません。

今動けば、10年後の安心が変わります。

今からでもできることはありますので、不安に思うだけでなく実際に様々な対策をとっていきましょう。

今回のような相談したい・不安等あればぜひご相談ください。

ご意見・コメント等もぜひお待ちしています!

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