夏のボーナスの時期が近づいてきましたね。
今年のボーナス、もう使い道は決まっていますか? 先日テレビの街頭インタビューで「ボーナスの使い道は?」という質問に、多くの人が「貯金」と答えていました。
でも、その中には「貯金の代わりに投資にまわしている」という人も少なくないようです。 普段は毎月の積立設定だけで、特に追加購入はしていないけれど、「せっかくだし、今年はボーナスで追加投資してみようかな」と考えている方もいるのではないでしょうか? ・・・でも、ちょっと待って!
その投資、非課税枠の使い方はちゃんと把握していますか?
非課税枠を最大限活用するため、改めて新NISAの仕組みを振り返ってみましょう。
新NISAってどう変わったの?
2024年から始まった新NISAでは、制度が大きく変わり、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの非課税投資枠が設けられました。なんとなくの概要は知っていたけど特に調べてこなかった人も多いかと思います。これにより、実はこれまで以上に柔軟で長期的な資産形成が可能になっています。 まずは、それぞれの枠の特徴を簡単に整理しましょう。
※きちんと公式から知りたいという方は、下記金融庁のサイトも参照ください。
【1】つみたて投資枠:コツコツ投資の基本枠
まず初めにつみたて投資枠の特徴について簡単に整理しました。
特徴
- 年間投資上限額:120万円
- 対象商品:長期・積立・分散投資に適した、金融庁が選定した投資信託やETF
- 利用方法:月々一定額を積み立てていくスタイルが基本
この枠は、これまでの「つみたてNISA」と似た役割です。将来に向けて、時間を味方につけながらリスクを分散するために設計されています。 多くの人はこのつみたて投資枠を使って投資信託を購入(=インデックス投資)しているのではないでしょうか。
※インデックス投資って何?と思った方は別の記事で開設していますので是非チェックしてみてください!
【2】成長投資枠:もう少しリスクを取れる人向け
つぎに成長投資枠についても簡単に特徴を整理しました。
特徴
- 年間投資上限額:240万円
- 対象商品:個別株や幅広い投資信託など(つみたて枠より商品数が多い)
- 利用方法:一括投資やタイミング投資も可能
この枠は、少しリスクを取ってでも成長性のある商品に投資したい人向けのものになっています。ボーナスなど、まとまったお金を一括で投資したいときに活用しやすい枠です。具体的には個別株ですね。株主優待券や配当金を狙って投資する方も多いと思います。
両方合わせて“年間最大360万円”の非課税投資が可能に
前述のとおり、それぞれの「枠」で特徴がことなるため、月々の積立は「つみたて投資枠」、ボーナスなどの追加投資は「成長投資枠」というように使い分けると、制度のメリットをしっかり活かすことができます。
目的 | 選ぶべき投資枠 |
将来の教育資金や老後資金の準備 | つみたて投資枠 |
自由に使える資金を中期的に増やしたい | 成長投資枠 |
株主優待や配当をねらって個別株に投資したい | 成長投資枠 |
注意したい「非課税投資枠」の限度と管理
注意いただきたいのは、無制限に非課税で投資ができるわけではないという点です。
上述の通り、非課税で投資できるのは「年間最大360万円」まで。加えて、「生涯投資枠(1,800万円まで)」という上限もあるため、無計画に追加投資すると、いざという時に枠が足りなくなることもありえます。退職金を得た、ボーナスで臨時収入を得た等の場合に一気に株式を購入してしまうと、非課税枠を超えてしまうことがあるかもしれません。
さらに、1つ補足すると、一度使った枠は、売却しても「復活しない」のです。自分の使った枠は、証券会社のマイページなどで確認できますので、気になった方はご自身の利用状況を一度確認してみてもよいかもしれません。
まとめ:夏のボーナスで“賢く”資産形成を!
ボーナスは、日々の積立投資とは別にまとまった資金を活用し、資産形成を加速できる良いチャンスです。でも、投資の前に「今の自分の非課税枠はいくら残っているのか?」をしっかり確認しておきましょう。制度を理解した上で投資すれば、非課税の恩恵を最大限に受けられるはずです。将来の自分へのプレゼントとして、今年のボーナスは“ちょっと賢い使い方”を考えてみませんか?
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