つい先日、筆者のもとにこんな相談が届きました。
「30代になってからようやく貯金が300万円まで増えました。でも周りと比べて少ない気がするし、このままで将来やっていけるのか不安です。」
ちょうどボーナスを受け取ったということもあり、どれくらい貯金すべきか考える人も多いと思います。
実際、20代・30代の多くの方が似たような不安を抱えています。
「平均と比べてどうなのか？」が気になる一方で、数字だけ見ても将来への安心は得られません。
本記事では、貯金300万円という金額がどのくらいの水準なのかを解説し、今後の資産形成に向けた具体的なステップをアドバイスします。つみたてNISAや資産の目的別仕分けなど、初心者でもできる方法を紹介します。
そもそも「貯金300万円」は多い？少ない？
✔️ 各世代の平均貯金額は？
日本の家計調査（住友生命社調べ）によると、貯金額の平均値は以下の通りです。
| 年収 | 20代 | 30代 | 40代 | 50代 | 60代 |
|---|---|---|---|---|---|
| 300万円未満 | 381万円 | 139万円 | 170万円 | 634万円 | 845万円 |
| ～500万円 | 161万円 | 304万円 | 289万円 | 443万円 | 1630万円 |
| ～750万円 | 201万円 | 556万円 | 833万円 | 997万円 | 1866万円 |
| ～1000万円 | 448万円 | 804万円 | 1016万円 | 1458万円 | 3071万円 |
| ～1200万円 | 113万円 | 1979万円 | 2169万円 | 2109万円 | 3117万円 |
| 1200万円以上 | – | 2387万円 | 3538万円 | 2770万円 | 5973万円 |
平均年収が約450万円ということを加味すると、実は「300万円」というのは30代で見ると平均的な水準だとわかります。
「少ない」と感じるのは、SNSなどで見かける“貯金1000万円！”というような一部の例外的な声に引っ張られている可能性があると思います。
※参照元：貯蓄額の平均は？20代・30代・40代・50代・60代の年代別に解説！｜役立つデータ公開中！｜住友生命保険
貯金300万円は“守り”としては十分。でも“攻め”はこれから。
大体3か月から6ヵ月の生活費を生活防衛資金として蓄えておけば貯金としては十分と言われており、貯金が300万円あれば、ある程度の急な出費（病気・引越し・家電買い替えなど）には対応できると思います。
ただし、今後「子育て」「家の購入」「老後の生活」などの長期的なライフイベントを考えると、貯金だけでは足りないのが現実です。
つまり、守りの資産（現金）は整いつつあるので、これからは「増やす仕組み」を考えていくタイミングなのです。
資産形成の第一歩は“目的別の仕分け”から
いきなり投資に走るのではなく、まずは目的ごとに貯金・資産を仕分けてみましょう。
| 目的 | 目安額 | 推奨手段 |
|---|---|---|
| 緊急用（生活防衛資金） | 生活費3-6ヵ月分 | 現金・預金 |
| 子育て／教育資金 | 将来の教育費 | つみたてNISA／学資保険 |
| 老後資金 | 長期目標 | iDeCo／つみたてNISA |
前段の章で生活防衛資金という話を記載しましたが、「今すぐ必要なお金」と「将来のために育てるお金」は目的が別なので別で管理しましょう。
あくまでも投資に回すお金は余剰資金ということは徹底しましょう。
筆者からのアドバイス：まずはインデックス投資から始めてみよう
「投資は怖いし、失敗したら嫌だ…」 そう感じる人は多いですが、今は100円から始められる積立投資が主流です。
たとえば「つみたてNISA」なら、毎月5,000円〜でも始められます。（加えて非課税でお得ですよ）
また、初心者に向けた筆者からのおすすめはオルカンやS&P500のようなインデックス投資になります。
最初は勉強と思って少額から始めてみると、「お金が働いてくれる」感覚がつかめてきます。
そのうち、より投資に興味が出てくれば配当金狙いの投資や日本株特有の優待を狙った投資など、より楽しめる方法へとアレンジしてみるのが良いと思います。
だからこそ、焦らず、でも「現状維持だけじゃ不安だな」と感じているなら、できることから一歩踏み出すことが大切です。
※インデックス投資について知りたい方は下記記事もご覧ください！
まとめ：今の自分に合った“お金の役割”を見つけよう
お金の使い方・貯め方・増やし方に「正解」はありません。
ただ、「今の自分」に合ったお金の活用方法を見つけることで、不安は確実に減らせます。
さらに、お金の貯め方をいろいろ試していくことで、自分に合ったスタイルや貯金額も見えてくると思います。
もしあなたが貯金300万円前後の資産を持っているなら、それは“土台”ができた証拠です。
これからはどの土台の上に自分なりの資産を積み上げていけば良いと思います。
それほどの土台があれば、ある程度何があっても対応できると思いますので、まずは第1歩を踏み出してみましょう！
最後に・・・
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